NOMOSANの定年準備日記

50代半ばを過ぎて、定年後を意識して始めた市民農園での野菜作りなど、様々な事柄について気のおもむくままに書いています

「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」を読みました

お正月は積読を解消する非常に良い機会です。

昨年後半にかなり話題になった「the four GAFA 四騎士が創り変えた世界」をやっと読むことができました。

 

内容ですが、まずはテクノロジー業界の四強であるグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンについて、各々の成り立ちや事業内容、その本質などが書かれています。

もちろんこれらの企業が成し遂げてきたイノベーションが人類に果たしてきた貢献、つまり正の側面も書かれていますが、同時に負の側面も語られています。

つまり税金逃れについて、かつての大企業ほど雇用を創出していないこと、少数の従業員で多大な利益を独占しているという批判、個人情報保護における問題などです。

 

最終的には金儲けが目的の企業であるという批判的なトーンの評価になっています。

ただ筆者は例えばGAFAによって引き起こされているであろう中産階級の空洞化などの社会問題に対して、「政策のプロではないので、この本でどうすればよいか語る気はない」と特に対策は記していません。

 

しかしながら「10章GAFA以後の世界で生きるための武器」でこれから私たちはどうすればよいかを書いています。

GAFA以降の世界は超優秀な人間にとっては最高だが平凡な人間にとっては最悪な世界なので、十人並みから優秀へさらに素晴らしいレベルになるにはどうしたらよいかということにつきそのための戦略をいくつか挙げています。その中で私が興味をひかれたのは下記の要素です。

 

大学に行く

何かを成し遂げた経験

新しいものを受け入れる

組織ではなく人に誠実に

好きなことではなく得意なことでキャリアを築く

 

私が最も意外だったのは「大学に行く」です。名門大学に入って優秀な教授、学生と過ごすことは成功への近道と書かれています。意外に思った理由は日本では大学の教育に対する否定的な論調が最近多いからですが、これはアメリカの話なのでそのまま日本には当てはまらないかもしれません。

その他もごく当たり前のことが成功への要素としてかかれています。

上記5つのポイントをまとめてみても、レベルの高い場に身を置き、好奇心をもってチャレンジし、自分の得意なことを見つけて熱中し、信頼に足る人に誠実にふるまい、何事かを成し遂げるということかと思います。

成功するためには近道などなく、その方法は意外に普遍的なのかもしれません。

 

筆者はGAFA後の世界に対する処方箋は示していませんが、まずはGAFAをよく理解する事が重要と書いています。

そういった意味では、これまでも各種メディアを通じて見聞きした内容も含まれていますが、GAFAについて体系的に解りやすくまとめられた良書だと思います。