非常に興味深い番組を見たので、内容を簡単にまとめておこうと思います。
最近の地球の地質を調べる研究で、1950年くらいから堆積物の層が変化がみられる。化石燃料と化学肥料の構成物質の層が発見されている。
化石燃料は地球温暖化、化学肥料は海に流れて藻類や植物プランクトン大量発生の原因となり、地球環境に影響を及ぼしている。
この地層の変化から現代を地質年代上「人新世」と名付けることが検討されている。
このように新たな地質年代を変えるように地球を変えた生き物は人間が初めてである。
つまり人間の欲望が地層に刻み込まれた時代と言える。
ただ、それによって現代は「第6の大量絶滅」の時代で、巷間言われているサステイナビリティの問題となっている。
では、人間の欲望はどこから来るのか、よく知られているドーパミンが欲望を司る物質だが、これは他の生き物も同じである。
人間に特徴的なのは課題解決をした時もドーパミンが出ること、更に高度な知性を生み出す大脳新皮質からもドーパミンが出るので、課題解決をどんどんアップグレイドさせていくことである。
つまり「課題解決欲」があるのが人間の特徴で、ゆえに我々はより豊かになってきた訳だが、だからこそ欲望に際限がなくなり現在のような状況になってしまっている。
これを解決するためには課題解決欲を現在の問題を解決するために使わなければならない。
その例としてはサンゴの再生技術や、CO2の排出が少ないアンモニアを燃料として使うために、それを抽出する技術がある。
現在様々な分野でテーマとなっているサステイナビリティにつき、本質を捉えた良い番組だったと思います。
本質的であるがゆえに答えが簡単には見つからない問題です。
課題解決欲を活用して現代のその問題を解決していく、ということはもちろん大切です。
しかし、人間の欲望をどう制御するか、そもそも資本主義はこのまま持続可能なのか、ということ真剣に議論する時がきていることを強く感じました。