アカデミー作品賞受賞後、日本でもようやく公開されたオッペンハイマーを見てきました。
最近はヘビーな映画を見るのが少ししんどくて、多少なりとも幸せな気持ちになれそうな映画を見に行くのですが、やはりこれは原爆投下の話なので見ておくべきと思いました。
結論としてはアカデミー賞の名に恥じぬ映画で見に行って良かったと思いました。
3時間という長い映画でしたが、原爆開発や戦後の赤狩りの状況などが描かれており歴史の勉強にもなりました。
ただ、原爆開発までの過程と戦後が平行に描かれていて、若干解りにくい部分がありました。
更に登場人物が多く、早い会話のやり取りもかなりあったのでここもついていくのが大変でした。
恐らくもう一度見ると理解が深まるので、WOWOWで放送されたら見るつもりです。
「オッペンハイマーが英雄として扱われている」「被爆地の惨状が全く描かれていない」という批判があると聞いています。
前者については原爆投下後のオッペンハイマーの心理的な葛藤や、戦後共産主義者と疑われて苦難い陥るところもあり、英雄的に描かれているとまでは言えないのではないかと思います。
後者については、被爆地の惨状を示唆する部分もあり、またアメリカ側の視点なのである程度は仕方ないと思います。
原爆開発と投下がもちろん映画のメインですが、戦後の赤狩りの理不尽さもテーマとなっており、被爆地の状況までは入れられなかったのだと思います。
日本人としては納得できない部分もありますが。
ゴジラ-1の山崎監督が「オッペンハイマー」に対する日本人の視点からの映画を作りたいとインタビューで言っていたので、期待したいと思います。